櫻井敦司との親子関係がわかって話題になっている遠野遥
彼の芥川賞受賞作はどのような本なのでしょうか?
親子関係判明の記事はこちらです。
「遠野遥」芥川賞受賞作
遠野遥の芥川賞受賞作は「破局」です。
私を阻むものは、私自身にほかならない――ラグビー、筋トレ、恋とセックス。ふたりの女を行き来する、いびつなキャンパスライフ。28歳の鬼才が放つ、新時代の虚無。
主人公は大学四年生になる体育会系男子。
そして、主人公をめぐる二人の女子。
一人は大学四年生、もう一人は大学一年生。
この小説の柱となるのは、この三人の恋愛関係。
細かくリアルな描写がちりばめられているのも特徴です。そのことが、ものすごく主人公が身近な人に感じられたり、あるいはすごくわかりあえそうにもない遠くの人に感じられたり……と、読者によって感想がかわってくる要因の一つかと思われます。
そんな気になる文体ですが、なんと公式サイトで最初の20ページが無料公開されています。気になる方は、ぜひ、独特だけれども先を読まずにはいられない、遠野遥の破局の冒頭部分に目を通してみてくださいね。
「遠野遥」芥川賞受賞時の映像
遠野遥さんが芥川賞を受賞したときの会見の様子はYouTubeで公開されています。
「父親の不在」についてもコメントされています。
「遠野遥」芥川賞受賞作の感想
では、遠野遥芥川受賞作「破局」についての感想はこちらです。
遠野遥「破局」
即物的でマッチョな、まるで文学気のない人間の、それでもその思考を小説の中に落とし込むと生まれる文体がある。やれやれと過去を皮肉ることもないし、未来への眺望も持たない。「今そこ」「今ここ」にしか想像の射程が働かない人への想像力。きもい、って言うのがいい感想かも。— Qへい/蕪木Q平 (@Q_cub) April 24, 2020
遠野遥さんの『破局』読了。面白い!!! ほんとうに面白い!!!!! どうしてこの本が良いと感じたか、きっちり言語化したくなる。時間があれば感想を書きます。あえてこの小説の主人公のように語るなら、「感想を書きたがっているということはつまり、私はこの本を面白いと感じたということだ」です pic.twitter.com/n2NzBIr9Mv
— らぐ (@arsm12sh) July 22, 2020
遠野遥『破局』#読了
先月読みやっと感想を書く。遠野さんの語り口は女性作家のような多分な湿り気や男性作家のような多分な甘みがなくごくドライなとこが気持ちいい。LINEを既読無視で平気でいられる男の脳の中を見せられているよう(褒めてる)。読了直後タイトルを『破壊』と勘違いするほど浸かった— 河原 藍 (@blue_aiKWHR) June 18, 2020
私の普段の脳内の独り言を、より洗練された形で言語化してくれたような作品だった。
つまるところ、「共感できる」という極めて安直な、そしてあまり喜ばしくない理由で面白く感じたに過ぎないと思うので、知人などにおすすめすることはしないが、
この本を読み、思いを馳せている間は、意味のある時間だったと思う。
満たされて順調なはずなのに、停滞感と不穏さが充満した日常の表現も見事。
それと濡れ場が多いので注意。私はどちらかというと灯ちゃん寄りなので全然平気だけど、人を選ぶかな、、
普通に日常にいる人々。『普通に良い人』がいっぱい出てきて、でもそんな人が
息する感覚でさらっと人に嫌な想いをさせる。
読後もしばらく引っ張られました。そして、誰かに話したくなりました。
好きなな人もいて嫌いな人もいて当たり前!読まないなんてもったいない。
賛否両論ありますね。
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